今回はGoogle アナリティクスでの「セグメント」を用いた分析方法をご紹介いたします。前回と同様に、ウェブ解析をこれから始める人やマーケターが知っておいて損はない知識です。
サイト分析をより詳細に行うには、全体の傾向だけでなく想定する層のユーザーはどんなページを見ているのか、などとユーザーを絞って傾向を追っていく必要があります。知りたいユーザー属性に絞って的確に分析する際に欠かせないのが、今回ご紹介する「セグメント」機能です。セグメントで知りたいデータをカスタマイズして“一歩差がつく分析”を行ってみましょう。
セグメントとは
セグメントとは特定のデータの一部を切り出したものです。セグメントを活用することで、商品を購入したユーザーや自然検索から流入したユーザーなど、行動や属性ごとに絞り込んだデータを様ざまな条件で抽出することが可能です。
例えばサイト訪問者の傾向を見るため、「性別」と「年齢」でセグメントを設定すれば「25歳以上の女性」などターゲットを絞って表示することができます。
(図1:サイト訪問者のセグメント例)
このようにユーザーやセッションを絞り込んで分析を行うことで、全体の傾向とは異なる傾向を発見できる場合もあります。また、様ざまな条件でデータを抽出し比較することで、多角的なデータを分析も可能です。それは改善へのヒントになり「ターゲット層にこの商品は合っているか」、「潜在的なニーズがないか」など、ユーザーの行動を分析しやすくなるのに役立ちます。
次の章では、実際にセグメントを設定してみましょう。
セグメントの設定方法
Google アナリティクスでのセグメントの設定方法を紹介いたします。ぜひGoogle アナリティクスの画面を立ち上げていっしょに操作してみてください。
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レポート画面上部の「セグメントを追加」をクリック
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すでに設定されているセグメントを選択、またはセグメント作成ページ(詳細は次の章)へ
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「適用」をクリック
(図2:セグメント設定の画面)
以上の方法でセグメントをレポートに設定することができます。
設定することで、例えば「コンバージョンに至ったユーザー」や「サイト内検索を実行したユーザー」など絞ってデータを表示することが可能です。
セグメントの作成
セグメントの設定画面ではデフォルトでツール上に設定されているセグメント以外に、分析したいデータに絞った新しいセグメントを作成することもできます。
新規セグメントの設定画面には、メニュー、設定画面、概要が表示されます。
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メニュー
ユーザーの属性やトラフィック等GAのデータに基づいたメニューや、ページや購入数など条件を複数指定できる「条件」、ページAからページBに遷移したなどユーザー行動で絞り込む「シーケンス」があります。 -
セグメント設定画面
メニューごとにキーワードやチェックボックスなどで設定を絞り込むことが可能です。 -
セグメントされたユーザー数
セグメントを設定した際の該当ユーザー数を確認することができます。
(図3:セグメント作成の画面①)
セグメントの作成方法例を紹介します。
18歳~24歳のユーザーに絞るとき
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セグメント名を記入
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「ユーザー属性」>「年齢」で「18-24」を選択
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保存をクリック
(図4:セグメント作成の画面②)
セグメントを作成して、年齢別に比較することができます。
(図5:作成したセグメントを使用したレポート)
このようにセグメントを切ると訪問数や購入数などの推移が年齢層によって変わり、サイトコンテンツに興味のある層を把握することができます。
ターゲット層のユーザーを呼び込めているか、商品によってどの年齢層が興味を持っているかなど、ユーザー分析を効率よく行ってみましょう。
まとめ
セグメントは、ユーザー属性やサイト内行動で特定のデータを絞り込む機能です。年齢別や流入別などのセグメントを比較すれば、商品ごとのニーズの高いユーザー層の把握やターゲット層のユーザーを呼び込めているかなど、適切なユーザー分析が可能です。
また、このようにデータ分析を深く行い、サイトのユーザー層を的確に把握することは、広告やSEOなどの施策に活かすことで効率のよい集客に繋がります。
ニーズやターゲットに沿ったセグメントでレポートをカスタマイズして、“一歩差がつく”分析を行ってみませんか。
この記事の著者
DIGIFUL編集部
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