令和シニアを攻略する「マーケティング」 敬老の日プロモーションに学ぶヒント

2024.10.31

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 現在、日本は65歳以上の人口割合が29.1%と過去最高(2023年時点)、国民の3人に1人がシニアとなる世界一の超高齢社会となっており、この傾向は加速しています(参照:総務省統計局「人口推計調査」)。

 その中で70代のシニア世代におけるスマートフォンなどのデジタルデバイス所有率は8割を超えており、他の世代の利用率に近付きつつあります。また、60代でのインターネットの利用率も他の世代に近付いているとの調査結果も出ています。

 こうした変化の背景には、新型コロナウイルスの流行や高年齢層に向けたデジタルデバイスの普及が考えられます。日常的にインターネットを活用するシニア世代は前期高齢者を中心に「令和シニア」と呼ばれ、いま注目を集めています。

 前回は、従来のシニア像と異なる面を見せている「令和シニア」について紹介しました。今回は、各社が展開した、敬老の日のさまざまなプロモーション事例から、シニアを取り巻く新たな動きと攻略に必要なマーケティングのヒントを探ります。

※本記事は2024年9月30日にITmedia ビジネスオンラインに掲載された記事を転載しております
元記事:https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2409/30/news058.html

シニアマーケの重要イベント「敬老の日」が変化

 敬老の日は、祖父母と孫がコミュニケーションを取るきっかけとなる日です。そのため、各企業は毎年この時期にさまざまなキャンペーンを展開します。

 その中でも定番のキャンペーンは、メッセージカードや花を贈ることで日頃の感謝を伝えるものです。しかし、デジタルデバイスの普及に伴って年代間での好みや価値観の違いが少なくなる「消齢化」(※)現象が進んだことにより、いつまでも現役でいたいと願うイマドキの「令和シニア」が増えました。

 こうした生活者のインサイトに合わせて、近年は年齢を感じさせない企画を展開している企業が増えてきています。

(※)「消齢化」「消齢化社会」は株式会社博報堂の登録商標です

令和シニアの攻略法は?

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株式会社Hakuhodo DY ONE
令和シニア研究所
山口 真由

山口真由_500×500

Hakuhodo DY ONE 第一クリエイティブ本部 第三クリエイティブ局 山口部 部長
D2C業界に特化した広告代理店のディレクターを経て、2016年アイレップ(現 Hakuhodo DY ONE)に入社。入社後は化粧品・健康食品・旅行・金融業界など50代以上をターゲットにした商材・サービスを中心にプランニングと制作を担当。大学在学中に訪問介護員2級養成研修課程(ホームヘルパー2級)修了。

この記事の著者

ITmedia ビジネスオンライン

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