新規事業におけるDX

2021.12.02

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現代において、新規事業の開発にあたってデジタルは避けて通れないものとなっています。今回は、これまでユナイテッドで社外のエキスパートたちとおこなってきた、新規事業に関する対談レポートの示唆をまとめた記事になります。主に新規事業をはじめるうえでの基本的な考え方や新規事業担当者の育成について、DXと絡めてお伝えしていきます。

新規事業での検討アプローチ

新規事業を立ち上げる中でうまくいっていない企業に多いのは、既存ビジネスの発想から抜けきれないことや、マーケットにニーズがないことなどが挙げられます。立ち上げがうまくいかない場合は、検討アプローチが不適切なことが考えられます。ここでは、新規事業の検討アプローチを3つのポイントにしてお伝えしたいと思います。

1つ目のポイントは、「顧客のニーズ/不を起点に考える」ことです。例えば最近ではカスタマージャーニーの重要性が叫ばれていますが、顧客・消費者がそのサービスを使うときにどんなプロセスで不やニーズを感じるのかを起点に考えるのが、新規事業を作るうえで肝になってきます。そもそも顧客/マーケットにニーズがなければ、いくら自分たちが満足のいく事業をつくったとしても成功はしません。成功したスタートアップは、課題を発見し、どのように解決するかを考えている一方で、失敗したスタートアップは、課題の発見よりもどのようなプロダクトにするかを検証してしまっているケースが多々あります。

2つ目のポイントは、「競合/類似事例、新しいビジネスコンセプトを自社に当てはめる」ことです。例えばOMOやD2C、シェアリングエコノミー、SaaSなど世の中でいろいろといわれていると思いますが、このような事例を自社に当てはめてみた時に、どのような新規事業のアイディアになるのかを考えてみるのもひとつの手法です。自社内だけの考えにとどまらずに、さまざまな事例をもとに発想できる点が有効かと思います。

3つ目のポイントは、「新しい技術やビジネスのシーズを起点に何ができるのか」を考えてみることです。例えば先端技術とICTの技術を掛け合わせたら、バリューチェーンの中でどんなサービス、改善策が出てくるのかを考えられると思います。

これらの3つのポイントが、新規事業アイディア創出に取り組む際の基本的な考えの起点となるべきです。

実現可能性の高い新規事業を創出するために必要なこと

新規事業の検討にあたって、サービスを開発する前に仮説を立てたうえで、実際にサービスの顧客になり得る人や新規事業経験者に対してリサーチやインタビューをおこない、一次情報を収集するのもひとつの手です。一次情報を収集するにあたって3つのポイントを紹介します。

1つ目のポイントとしては、インタビューする際、その人の解釈なのかファクトなのかを見極めるということです。主観の際にはなぜそう思うかヒアリングをおこない、自分たちの仮説と異なった場合は、自分のたちの考えをもとに質問してどれくらいファクトに基づいているものなのかを見抜くことが重要です。

2つ目のポイントは、リサーチやインタビューのいずれにしろ何事も定量的に捉えることです。どれくらいの市場規模、売上が見込めるのかを数値を持って把握することが大切です。それと併せて、新規事業の構想を具体的に可視化しなければなりません。解像度が低いものに関しては、徹底的にヒアリングをおこない、実際に自分で体験して調査をすることで、理解を深めることが必要です。

3つ目のポイントは、あらゆる情報ソースをあたり、世の中のトレンドを調べることです。ニュースアプリやSNS、エキスパートへのインタビューを活用することで、市場や顧客の情報を腹落ちした状態で仮説を進化させ、サービスのブラッシュアップに繋げることができます。

新規事業担当者のあるべき姿

その事業を絶対成功させたいというマインドセットを持っていることが、新規事業担当者に求められることです。それに加えて、能動的に行動して周りを巻き込むことができる人や、推進力のある人が新規事業の立ち上げ時には必要だと考えられます。

初期段階では、少人数で既存事業から離れて推進していくことがベターですが、既存事業と完全に切り離してしまうと中途半端な成長に留まってしまう可能性があります。既存事業と新規事業をどう組み合わせて相乗効果を生み、拡大させていくかが重要になってきます。

従って、多少粗くてもスモールに始めて、マーケットプロダクトフィットを検証し、その後大きな投資を決断するという開発ステップが適切だと考えられます。自ら主体的に周りを巻き込み、幅広いアンテナを持って新しい技術や事例を積極的に活用しようとする姿勢が重要です。

人材育成とDX推進

新規事業を創出できるような強いリーダーシップを持つ人材を育成していくために、まずはITリテラシーを高める環境を整備していくことが重要です。現代では、非エンジニアに対してもITスキルやITリテラシーを身に付けることが求められるようになっています。新規事業を始めようとしても、当たり前のようにデジタルが絡むので、一緒に動くメンバーがどれだけITに対してのリテラシーがあるかがより重要になってきます。自分自身でWebサービスやシステムを理解することで、エンジニアと同じ目線で会話ができるようになります。そのようなスキルを身に付けた人が、まさにデジタル社会の中で、今後DXをリードする人材として重宝されると考えています。

ユナイテッド関連サービス紹介

ユナイテッドのグループ会社のキラメックスでは、オンラインスクールのテックアカデミーを提供しています。テックアカデミーでは、プログラミングやアプリ開発、DXの概念などを研修形式で学ぶことができます。

現役のエンジニアから幅広いソリューションを学べるので、より実践でも活かせるようなプログラミングやシステム開発などを学べるのが特徴となっており、テックアカデミーの受講生はIT企業にエンジニアやデザイナーとして就職や副業をしたり、オリジナルのサービスを作ったりしています。直近だと、未経験の新卒の方がITエンジニアになるための研修や、非エンジニア層に対して、基本的なITリテラシーを教養として身につけていただく研修も増えています。

また、ユナイテッドの新規事業支援の事例ですと、BtoC海外サービスの日本参入に向けたローカライゼーション戦略の策定の支援実績があります。その企業は日本市場への進出を検討しており、日本における新規事業の事業戦略を必要としていました。そこで、市場調査、エキスパートインタビュー、アンケート等をもとに顧客課題/ニーズを掘り起こし、新規事業のアイディエーションを支援いたしました。また、顧客ニーズの検証に必要なMVPを低コスト・短期間で開発し、顧客のフィードバックやデータ分析をもとにプロダクト案のブラッシュアップをおこない、ローンチまで完遂しました。

新規事業における事業戦略の策定やDX人材に課題をお持ちの企業様がいらっしゃいましたら、ぜひこちらからユナイテッドグループに一度ご相談ください。

この記事の著者

ユナイテッド株式会社

ユナイテッドは、企業のDXによる変革を支援する「企業のトランスフォーメーション」、DX人材を輩出する「個人のトランスフォーメーション」を推進し、双方のマッチングも行うプラットフォームとして、社会のDXを推進します。
https://united.jp/

ユナイテッドは、企業のDXによる変革を支援する「企業のトラン...

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