LTV予測モデルを活用した広告配信により優良顧客の獲得を最大化する

2021.03.05

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本記事では、Web広告を運用している企業様向けに、顧客のLTV予測モデルを活用した高度な広告配信方法についてご紹介します。

1.広告配信における悩み

現在、Web広告の自動入札手法には目標CPA入札をはじめとしたさまざまな手法があります。しかし、いまだに多くの企業で「顧客の将来的なLTV(顧客生涯価値)を加味した配信ができていない」ことが課題となっています。

例えば、「サービスの申込みから実際に売上が発生するまでタイムラグがあるビジネスモデルの場合」です。まず無料会員になり、そこから有料会員に引き上げる動画配信サービスや無料見積もりを経てから本申込みをしてもらう金融サービスなどがこれに該当します。

一般的な広告配信では顧客がAさん、Bさん、Cさんの3人いた場合、各顧客の価値が等しいという前提のうえで、サービス申込みを獲得するために動きます。つまり、それぞれに広告を出稿する配信コストは同じです。しかし、実際の各顧客のLTVは3人の間でも異なります。

AさんのようにLTVが高い顧客もいれば、CさんのようにLTVが低い顧客も存在するのです。それにも関わらず広告配信コストを均一にしてしまうと、本当はAさんのような優良顧客をたくさん獲得したいのに、Cさんのような低LTVの顧客の獲得のためにも配信コストを投下してしまうというコストの無駄が発生する可能性があります。

申込数を向上させることを最終目的とするのであればこれでも問題はありませんが、実際に売上が発生してはじめて収益があがるビジネスの場合は、申込数を向上させるだけでは、広告を通じてビジネスへ貢献したとは必ずしも言い切れません。まとめると、本来は優良顧客に配信コストを集中的に投下することで効率よく売上をあげたいものの、それが実現できていない、という悩みを多くの企業が抱えています。

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(図1:一般的な広告配信におけるお悩み)

 

2.悩みの解決方法

2-1.コンバージョンした顧客の予測LTVを活用することで広告配信コストを最適化

上記のような悩みは顧客のLTV予測モデルを活用することで解決できます。

コンバージョンした顧客のLTVを申込みフォーム情報から予測し、その値をGoogle 広告側に返すことで顧客ごとのLTVを加味した広告配信をすることが可能です。つまり、LTVの高い優良顧客の獲得に注力することができるようになります。

例えば、上記の例であればサービスの申込みをした時点でAさん、Bさん、CさんそれぞれのLTVを予測し、その値をもとにして広告配信コストを調整することで、Aさんのような優良顧客に対して多くの予算を投下することが可能になります。

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(図2:CVした顧客の予測LTV値を活用することで配信コストを最適化)

2-2.LTV予測モデルの作成方法

ここで重要となるのが「LTV予測モデルをどうやって作るのか?」という点です。そもそも、予測モデルというのは「過去の実績をもとにして、将来のことを予測する」ものです。そのため、LTV予測モデルを作る際には「既存顧客の実績」を使用します。具体的には、既存顧客の「申込みのフォーム入力内容」と「売上実績」がこれにあたります。これらのデータを使用し、「過去にどんなフォーム入力をした顧客の売上(LTV)が高かったのか?」という規則性を見つけ、それを新しくコンバージョンした顧客にも当てはめることで将来的な売上(LTV)を予測するイメージです。この、「『過去にどんなフォーム入力をした顧客の売上(LTV)が高かったのか?』という規則性」を見つけることが、LTV予測モデルを作成することに相当します。

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(図3:予測モデル作成に使用するデータ)

 

2-3.LTV予測から広告配信コスト最適化までの流れ

最後に、コンバージョンした顧客のLTVの予測から広告配信コスト最適化までの流れをもう少し詳しく説明します。

まず、LTVの予測についてはコンバージョン時に顧客が入力したフォーム情報をもとに予測をおこないます。フォーム入力の内容を、前段にて説明したLTV予測モデルに当てはめるイメージです。具体的には、コンバージョンした顧客のフォーム入力情報をGoogle タグマネージャー(以下、GTM)にて取得し、GTM上に実装した予測モデルにその情報をインプットすることでLTV予測値を算出します(そのため、予測精度を担保するためにフォームの項目は多い方が望ましいです)。そして、流入キーワードなどのユーザー情報と一緒に予測したLTV値をGoogle 広告側に返し、データを蓄積させることで広告配信コストの最適化をおこなっていきます。

このようにLTV予測モデルを広告配信に活用することにより、広告配信によくあるお悩みを解決することができます。

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(図4:LTV予測から広告配信コスト最適化までの流れ)

3.アイレップの広告配信ソリューション「T-flow」

今までに紹介してきたLTV予測モデルを活用した広告配信は、アイレップもソリューションとして提供しています。上記の例に出てきたような無料申し込み(ex.事前登録や事前お見積もりなど)をした顧客のLTVを予測し、広告配信コストを最適化する「T-Flow」というソリューションです。このソリューションは優良顧客の獲得に注力したい企業には最適なソリューションとなっていますので、興味を持っていただいた方はぜひソリューション紹介資料をダウンロードください(資料内にて本ソリューションの事例が掲載されたグーグル合同会社のブログも紹介しています)。

<DL資料>ダッシュボードテンプレート(Google データポータル)

 

この記事の著者

DIGIFUL編集部

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