Search On '21でGoogleが発表したショッピングに関する新機能をSEO担当者向けに解説

2021.11.02

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2021年9月29日に、GoogleがAIなどの新技術について発表するイベントの「Search On '21」が開催されました。本記事では、ショッピングに関する新機能について概要と通販サイトのSEO担当者が知っておくべきことを紹介します。

発表された新機能1:Google レンズの活用シーン拡充

人々が突然欲しいものに出会った時(インスピレーションを得た瞬間)に買い物がしやすくなるよう、Google レンズの活用シーン拡充が予告されました。

・iOS用Google アプリでWebページ上のすべての画像をGoogle レンズで検索可能に
これまではデバイスのカメラ機能を通してGoogle レンズで検索することが一般的でしたが、今後iOS用のGoogle アプリで、Webページを閲覧中に気になった画像をGoogle レンズで検索できるようになります。画像認識には新たな機械学習モデルが利用されており、わずか200ミリ秒で被写体を識別できるそうです。

参照元:New ways to find shopping inspiration on Google

(図1:Webページを閲覧中にGoogle レンズを通じて画像を検索する様子)

・デスクトップ版ChromeにもGoogle レンズを導入予定
スマートフォンだけでなく、デスクトップ版のChromeでもGoogle レンズを導入予定と発表されました。こちらも、閲覧中のWebページを離れることなく気になった画像や動画、テキストコンテンツをGoogle レンズを通じて検索できるようになります。

発表された新機能2:ショッピンググラフによる検索結果画面の拡張

続いて、漠然と欲しいものがあって検索を始めた時に、検索結果上でウィンドウショッピングのような体験ができる機能がリリースされました。

以下のキャプチャは、「cropped jackets(クロップドジャケット)」の米国のモバイル検索結果です。画面上部に選択可能なオプション(この例では「Men」「Women」「Zipper」など)が複数表示される他、通常の自然検索結果の間に通販サイトを横断した商品詳細情報がビジュアルフィード形式で表示されます。この検索結果画面は、米国では展開済みとなっていますが2021年10月時点では日本では展開されていません。

58445851401_02(図2:「cropped jackets(クロップドジャケット)」の米国のモバイル検索結果)※2021年10月20日時点

この機能は2021年5月のGoogle I/Oで発表されたショッピンググラフというデータセットが使われています。ショッピンググラフとは、Googleが保有するオフラインとオンラインを含む240億をこえる商品に関する包括的なデータセットです。ショッピンググラフについては以下の記事でも解説しています。

発表された新機能3:近隣店舗の商品の在庫状況確認機能

欲しい商品が決まったあと、実際に店頭で商品を確認したいケースや、配送が待てずに直接店頭で購入したいケースがあります。Googleはこういったケースに対応するために、近くの店舗にある商品の在庫状況確認機能の提供を開始しました。紹介された例では、子供用ヘルメットについて近所の店舗の在庫状況を確認しています。この機能は、米国を含む14ヶ国で展開済みとされていますが日本での展開予定については言及されていません。

参照元:New ways to find shopping inspiration on Google

(図3:近所の店舗にある子供用ヘルメットの情報を探索する例)

通販サイトのSEO担当者が知っておくべきこと

今回予告された新機能により、Google レンズやChromeなどのGoogle製品から通販サイトへ送客されるシーンの増加が期待されます。通販サイトの担当者は、Google レンズを通じた画像検索で自社の商品が表示されやすくなるよう高画質な商品画像を用意する重要性が高まるでしょう。また、自然検索結果画面にもショッピンググラフのデータが表示されるようになることから、マーチャントセンターを通じて商品情報をGoogleに通知する重要性も高まっていると言えます。担当している通販サイトの自然検索の順位だけでなく、こうしたチャネルからの流入も意識した取り組みが必要になりそうです。

マーチャントセンターから商品情報を通知する方法は以下の記事でも紹介しています。

まとめ

ここ数年、Google製品上でのショッピング関連の機能拡充が続いています。今回発表された新機能は「突然欲しいものに出会った瞬間(インスピレーションを得た瞬間)」「漠然と欲しいものを検索する瞬間」「欲しいものを近隣の店舗で探したい瞬間」の3つのシーンに対応しています。通販サイト担当者は、Google製品上で自社商品とユーザーとの接点を最大化できているかどうかを注視するとともに、Googleの機能追加の動向などをキャッチアップしていく必要性も高まっていると言えるでしょう。最新情報の把握や通販サイトの集客に課題をお持ちの場合は、アイレップにご相談ください

▼関連資料

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この記事の著者

増渕 佑美

2014年に株式会社アイレップに入社し、SEOコンサルタントとして従事。ソリューション部署に所属。通販や人材などデータベース型サイトを中心に経験を積んでおり、現在はメディアサイトのSEOも担当し幅を広げている。
好きなこと:散歩、パズル、動物の動画をみること

2014年に株式会社アイレップに入社し、SEOコンサルタント...

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