Instagramはサービス開始から10年が経過し、国内月間アクティブユーザー数は3,300万※1まで成長しました。新たなプロダクトに応じてユーザーの使い方も日々進化しています。本記事では、Instagramをユーザーがどのように活用しているか、また各機能の立ち位置について紹介します。
※1:出典 Facebook 2019年6月7日 「Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破2019年6月7日」
Instagramの活用方法の変化
Instagramは、主に写真や動画を投稿し共有するソーシャルネットワーキングサービスです。投稿の大部分が写真や動画のビジュアルであることや、簡単に写真や動画をおしゃれに加工できること、気軽に投稿に評価ができる「いいね!」などの機能の特徴により、2017年には“インスタ映え”※2が流行語となるほど人気のサービスとなりました。以降、Instagramはスマートフォンで“映える”写真や動画を「投稿する」「見る」という活用のイメージがありますが、Instagramの新プロダクトのサービス開始と共に活用方法も変化しています。
※2:出典「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞「第34回 2017年 授賞語」
ユーザーはどのようにInstagramを活用している?リアルな声を調査!
今回は、現在Instagramがユーザーにどのように活用されているのか、リアルな声を把握するため、当社社員164人を対象にアンケート(2020年9月)を実施しました。あくまでも参考値になりますが、結果から読み解けるインサイトや活用方法をお伝えします。
ハッシュタグを活用した検索からコミュニケーションまで
「Instagramをどのように使っていますか」という設問に対して、「プレゼントやお店をハッシュタグで検索して探す」という回答が圧倒的に多く、ハッシュタグを活用した検索が最も多い結果になりました。
※アイレップ独自調査
(図1:Instagram活用方法のアンケート結果 )
具体的なハッシュタグ検索の利用目的としては、お店の情報やクチコミを調べる、育児情報の投稿を見る、流行を知る、自分好みの服のスタイリングを探す、など情報収集に利用しているケースが多いことが分かりました。
※アイレップ独自調査
(図2:Instagramで情報収集をおこなう理由のアンケート結果 )
また、情報収集はInstagram単体で完結するのではなく、Instagram以外のルートで得た情報の最新情報をInstagramで探す、あるいはリアルなクチコミをチェックする、他サービス利用時にInstagramで保存していた気になる動画や場所をチェックするなど、他サービスの情報補完や、他サービスでチェックする前のブックマークのような活用のされ方 をしているケースがありました。
※アイレップ独自調査
(図3:Instagramで情報収集をおこなう理由のアンケート結果 )
情報収集以外では、写真や音楽を共有しあう、メッセージのやりとりをおこなうなど、Instagram上での知り合いからリアルな知り合いまで、幅広いユーザー同士での交流に活用されていました。撮った写真や動画をその場で共有できる、Instagram上で収集した情報や音楽などを簡単に共有できる、かつ簡単に反応も得ることができることから、好きなものが同じユーザーを見つけるきっかけとして活用されていることが分かります。また、情報共有・情報収集にとどまらず、普段のコミュニケーションにも発展しているようです。
※アイレップ独自調査
(図4:Instagramで情報収集をおこなう理由のアンケート結果 )
アンケートから分かるInstagramが利用されている理由
さまざまなサービスがあるなかで、Instagramは以下のような理由で活用されていることがアンケート結果から分かりました。
- 情報の信憑性が高い(他のユーザーが投稿したリアルな声・写真・動画)
- 自分が好きなコンテンツをシェアし、共感を得たい・オススメしたい
- 流行を追うために使っている
- 自分のリストを作るなど、カスタマイズしやすい(気になる情報を集めやすい)
Instagram機能ごとの活用方法をご紹介
ユーザーのInstagramの活用方法が変化した理由として、Instagramの多彩な機能が挙げられます。ユーザーが具体的にInstagramのどのような機能を使って、情報収集やユーザー同士のコミュニケーションをおこなっているのか、各機能とともにご紹介します。
情報収集や発見は“フィード投稿”
Instagramのアプリを起動した直後、最初に表示されるタイムラインに表示される投稿が“フィード投稿”です。ユーザーがフォローしているアカウントやハッシュタグの投稿が表示されます。
特徴
- ユーザーがフォローしているアカウントやハッシュタグの投稿が表示
- 投稿はフルスクリーンではなく、一定の枠内に表示
- 投稿は削除しない限りプロフィールに残る
- 動画・静止画・複数枚画像を使ったカルーセルでの投稿が可能
(図5:Facebookフィードイメージ※3)
※3:出典 https://business.instagram.com/getting-started
閲覧頻度は高いものの投稿頻度が低いことから、好きなもの・興味関心のある内容の新情報や、関連する商品やサービスを発見する場所として活用されていることが想定されます。
※アイレップ独自調査
(図6:フィードの投稿・閲覧頻度のアンケート結果 )
リアルタイムの生情報は“ストーリーズ”
フルスクリーンで表示、24時間で自動的に消える投稿が“ストーリーズ”です。ライブ配信などインタラクティブなコミュニケーションが可能となり、友達やインフルエンサーと距離を縮めることができます。
特徴
- 縦型のフルスクリーン表示
- 投稿は、投稿後24時間で消える
- MUSICスタンプや、アンケートスタンプ、他にも遊び心のあるスタンプ、フィルター機能で楽しい投稿が可能
- ライブ配信中のインフルエンサーとコメントのやりとりや直接参加して会話、アンケート機能、タグ付け等、コミュニケーションがとれる機能も多数
(図7:ストーリーズイメージ※4)
※4:出典
左:https://business.instagram.com/blog/how-to-write-captions-that-keep-people-reading/
中: https://business.instagram.com/blog/how-to-set-up-instagram-live/
右:https://business.instagram.com/blog/a-step-by-step-guide-create-playful-and-interactive-instagram-stories/
ストーリーズはフィード投稿よりも、高頻度で更新されている傾向があります。24時間で消えるという特性上、自分自身のことも“気軽に投稿”しやすいことが理由と考えられます。
※アイレップ独自調査
(図8:ストーリーズの投稿・閲覧頻度のアンケート結果 )
長尺動画で人気クリエイターが身近な存在になる“IGTV”
最長60分の動画を投稿できる機能が“IGTV”です。専用アプリ起動後、即動画の再生が始まります。Instagram上でもフォローしているクリエイターの動画を見ることができ、長尺動画によりクリエイターがより身近に感じることができます。
特徴
- 縦型フルスクリーン表示に特化した設計
- 専用アプリを開けばすぐに動画の再生が始まる
- 動画を見ながら他の動画を探すことも可能
- Instagramでも、フォローしているユーザーの動画を見ることができる
- 専用アプリやWebサイトから簡単に動画をアップロード可能
(図9:IGTVイメージ※5)
※5:出典 https://business.instagram.com/blog/how-businesses-use-igtv-during-coronavirus/
発見→購入がシームレスになる“保存機能”
フィード上に流れてくる大量の投稿を、簡単にブックマーク可能な機能が“保存機能”です。気になる投稿を保存することで、後でゆっくり見返すことができます。ショッピング投稿を保存すると「ほしいものリスト」のような使い方ができ、リストを後で確認し検討から購入をする機会を提供できます。
特徴
- フィード上の投稿を「保存ボタン」1タップで簡単にブックマークできる
- 保存した投稿は、興味関心別にカテゴライズ可能
- ショッピングバッグアイコンの付いた投稿は「ウィッシュリスト」に自動保存される
(図10:保存機能イメージ図※6)
※6:出典 https://business.instagram.com/blog/testing-instagram-shopping-posts-as-ads/
新しいものを探せる“検索&発見タブ”
ユーザーの興味関心に合わせてパーソナライズされた投稿を表示する画面が“検索&発見タブ”です。
特徴
- キーワード・インフルエンサーの名前・ハッシュタグで検索し、ユーザーが見たいコンテンツを自分で探しに行く場
- ユーザーがまだフォローしていないアカウントの投稿が、興味関心にもとづきパーソナライズされて表示される
(図11:検索&発見タブイメージ図※7)
※7:出典 https://business.instagram.com/blog/bringing-ads-to-explore/
検索&発見タブを利用しているユーザーは8割を超えています。また、他国と比べても日本のユーザーは5倍※8多くハッシュタグ検索をおこなっていることから、日本のInstagramユーザーがいかに新しい情報を積極的に探しているということが分かります。
※8:出典 Instagram for Business 2021年1月18日「好きと欲しいをつくるInstagram」
※アイレップ独自調査
(図12:発見タブの閲覧頻度のアンケート結果 )
出会った瞬間に購入可能な“ショッピング機能”
ショッピングタグが付いている投稿や動画に写っている商品を、利用者がすぐに購入できるようにする機能が“ショッピング機能”です。ユーザーがショッピングの楽しさを体験できる場を提供しています。日本のユーザーは、ショッピングタグなどから商品詳細をみる割合が、他国に比べて3倍※9と非常に高い結果となっています。
※9:出典 Instagram for Business 2021年1月18日「好きと欲しいをつくるInstagram」
特徴
- ショッピングバッグがついた投稿で商品をタップすると、ショッピングタグ内に表示された商品名と価格がチェック可能
- そのままタグをタップすると、商品購入商品詳細ページへ遷移し、商品を購入したければ外部Webサイトへ遷移し購入可能
- 投稿は、ストーリーズにもフルスクリーンで表示される
- 発見タブにも商品が掲載されるため、新たな商品と出会った瞬間に購入可能
(図13:ショッピング機能イメージ図※10)
※10:出典 https://business.instagram.com/blog/testing-instagram-shopping-posts-as-ads/
インパクトのある短尺動画を簡単に作成・共有“リール”
15秒の短尺動画を作成・発見できる新機能が“リール”です。インパクトがありクリエイティブ性の高いオリジナル動画を簡単に作成でき、多くのユーザーとコンテンツを共有できます。
特徴
- インパクトの強い動画を簡単に制作・共有が可能
- 「ミュージックスタンプ」の音と「ARカメラエフェクト」が利用可能
- 「発見タブ」の専用スペースに最も注目されているリールと、ユーザーの興味・関心にもとづいたリールが表示される
- フィード、ストーリーズなどにシェア可能
(図14:リールイメージ図※11)
※11:出典 https://business.instagram.com/instagram-reels
リールのサービス開始から1カ月後のアンケートにも関わらず、6割以上がリールを認知しており、話題性の高さがうかがえます。
※アイレップ独自調査
(図15:リールに関する認知度・印象のアンケート結果 )
ユーザーの活用方法ごとに最適なInstagram広告メニューとは?
Instagramの各機能の使われ方は、ビジネスへも展開可能です。情報収集に使われることが多いフィード投稿や検索&発見タブにユーザーの興味関心に応じた投稿を表示することで、認知促進ができ、獲得にまで至る可能性があります。ストーリーズでインフルエンサーを活用したライブ配信などおこなうことで、インタラクティブなコミュニケーションで商品理解を促すことができ、獲得まで結びつけることができます。ショッピング機能を活用すれば、ダイレクトに商品購入まで促せます。
(図16:機能別のビジネス活用)
また、Instagramは、認知促進から理解促進、獲得、ファン化までさまざまなKPIに合わせた広告メニューを提供しています。オーガニック運用と合わせて実施することで、目的に応じた使い分けが可能です。
(図17:ファネル毎の広告メニュー一覧)
まとめ
ユーザーにとってInstagramは、かつての“映える”投稿をして「いいね!」をもらう活用のされ方だけではなく、情報収集・発見・コミュニケーションをとる目的でも活用されるように変化しています。そして、その目的を果たすブランドメッセージがユーザーに 届いた時、ブランドは認知され、理解され、獲得につなげることができます。情報・発見・コミュニケーションを求めているユーザーをターゲットとしている企業のみなさまは、この機会にぜひInstagram広告の出稿をご検討ください。
より詳細なInstagram広告の活用やオーガニックの運用方法については、アイレップにご相談ください。
この記事の著者
山内 梨奈
2006年株式会社アイレップへ入社。メディアプランナーとしてソーシャルメディアを中心に認知領域からダイレクト領域まで幅広いプランニング・提案を行う。
2020年からは、ソーシャルメディアにおける情報流通の効率化や、運用の標準化等、全社運用能力の向上を目的とした業務に携わる。
趣味:美味しい食べ物とお酒。TBSラジオ「アフター6ジャンクション」をずっと聴いてます。
最近はまってること:野菜の定期宅配頼み始めました。普段、自分では買わない野菜が届いて楽しいです。
2006年株式会社アイレップへ入社。メディアプランナーとして...