iPhoneで新しいアプリを探すとき、ユーザーの多くは「App Store」でアプリを検索し、インストールします。そのため 、App Storeでユーザーとの接点を増やすことは、アプリのインストールを増やすことにもつながりやすく なります。ユーザーのアプリ利用が活発化するなかでさまざまな企業が自社サービスのアプリ化を進めています。そこで重要になってくるのがアプリの認知・インストールの促進です。今回は、App Storeに掲載できる唯一 の広告メニュー「Apple Search Ads」についてご紹介します。
1. 国内のOS概況/App Storeの利用について
(1) iOSとAndroid比較
2010年の日本のスマートフォン世帯保有率が約10%であったのに対し、2018年では約80%にも拡大し、急速に普及が進んでいます。日本で主に使われているスマートフォンはiPhoneとAndroid端末 に大きく2分されます。日本ではiPhoneの方が普及しており、2020年8月時点ではスマートフォンシェア率約60%を占めていました。 10月にはiPhone12が発売され、今後さらなるiPhoneユーザーの増加が予想されます。
“米アップルが2021年1~6月にスマートフォン「iPhone」の生産計画を前年同期比30%増の最大9600万台とする方針を取引企業に伝えていることが15日分かった。今秋に出した初の高速通信規格「5G」対応機種の販売が伸びている。競合の華為技術(ファーウェイ)が失速するなかでのアップルの増産は日本の部品メーカーにも追い風となりそうだ。”
2020年12月15日 日本経済新聞より (https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ151HB0V11C20A2000000)
(2) App Storeの利用について
App Storeは全世界で1週間に5億人ものユーザーが訪れる巨大なプラットフォームです。また、App Storeでダウンロードされるアプリのうち、約65%はストア内検索を経由しています。その特徴を活かしたプロモーション施策が、App Storeの検索連動型広告である「Apple Search Ads」です。
2. Apple Search Ads概要・活用メリット
(1) Apple Search Adsとは?
App Storeでキーワードを入力して検索すると、検索結果にそのキーワードに関連するアプリが表示されますが、検索結果一覧の最上の広告枠が、App Store内の検索連動型広告であるApple Search Adsです。
(図1:App Storeで「ゲーム」と検索した場合の一例)
(2) Apple Search Adsの特徴
a. App Storeに掲載できる唯一 の広告メニュー
Apple Search Adsは、App Store内に掲載できる唯一の広告メニューです。Apple Search Adsは、App Storeの検索連動型広告であり、キーワード単位で狙いたいユーザーへアプローチできるため、成果分析・運用改善に取り組みやすいのが特徴です。
b. クリエイティブ準備・審査不要
広告掲載に必要なクリエイティブはApp Storeから引用されるため、クリエイティブの制作や審査なしで、すぐに掲載開始が可能です。
c.高継続率・高LTV・高ROAS
Apple Search Adsでは、App Store内での検索直後にインストールに至るため、アプリ利用に対するモチベーションが高いユーザーが多いと考えられます。そのため継続率が高く、アプリのデイリーアクティブユーザー(DAU)の伸長に貢献する傾向があります。さらに、Apple Search Ads経由のユーザーは中長期での収益性が高い傾向も見られます。広告媒体別の180日間のLTV※1を比較した時に、Apple Search Ads経由のインストールユーザー は、他の広告媒体経由のユーザーと比較して、LTVが2∼5倍ほど高いという結果となりました。アプリインストール数を伸ばすだけでなく、インストール後の課金行動にも結びつき、高い収益性を期待することができます。
※1 LTV(Life Time Value)
生涯顧客価値。収益の総額を算出するための指標で、顧客が生涯を通じて企業にもたらす総利益のこと。平均購入単価×購買頻度×継続購買期間で導き出される。
(図2:Apple Search Adsと他媒体のLTV比較)
前述のとおりApple Search Ads経由のインストールユーザーはモチベーションが高く、中長期的に見て高いROAS※2が期待できます 。App Storeでのアプリインストール数を伸ばすだけでなく、インストール後の収益の最大化にも効果的な広告メニューです。
※2 ROAS(Return On Advertising Spend)
広告の費用対効果を表す指標で、広告経由の売上高÷広告費×100で導き出される。
3. まとめ
アプリプロモーションを実施するうえでApple Search Adsを活用するメリットは次の3つです。
・検索連動型広告のため、モチベーションの高いユーザーへアプローチできる
・広告の要素はApp Storeから引用されるため、クリエイティブの準備が不要
・中長期的に見た収益の最大化が期待できる
アイレップでは、Apple Search AdsとAPIを連携しており、高度な広告運用とストア最適化のスムーズなPDCAを実現しています。詳細は弊社担当営業、またはお問い合わせフォーム よりお問合せください。
参考:アイレップ プレスリリース(平成30年8月7日)
アイレップ、Apple Search Ads 国内配信開始に伴いアプリの企業支援サービス*¹を強化 ~Marketia®とAPI連携し、高度な広告運用とストア最適化のPDCAを実現~
https://www.irep.co.jp/news/detail/id=45288/
この記事の著者
井内 拓真
北海道の札幌出身で、小樽商科大学商学部を卒業後、2020年にアイレップへ新卒として入社。入社後から一貫して、クライアント企業へのメディアプランニングや媒体社向き合いの業務に従事。メディアプランニングはBtoBから玩具メーカーまで幅広い業種での企画・提案経験を持つ。
担当する媒体社は、ヤフー社やLINE社をはじめ、TikTokを展開するByteDance社やSpotify社など多岐にわたる。2020年4月より昨今のITPをはじめとするアンチトラッキング環境へ対応すべく、アイレップ社内で発足されたプロジェクトチームに参画。
北海道の札幌出身で、小樽商科大学商学部を卒業後、2020年に...
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