ここ数年で急速な進化を遂げているLINE広告。アップデートの多さに情報収集が追いつかないなんて方も多いのではないでしょうか。本記事では、2020年のLINE広告のアップデートについての振り返りと、2021年注目のプロダクトをご紹介します。
1. LINE広告とは?
LINE広告とは、国内月間利用者数が8,600万人を超え※1、圧倒的なアクティブユーザーを持つコミュニケーションアプリ「LINE」に広告配信が可能な運用型広告プラットフォームです。LINEのトークリスト最上部「Smart Channel」やタイムラインのほか、「LINE NEWS」や「LINEマンガ」に代表される“LINEファミリーサービス”などへの配信が可能です。
※1:LINE Business Guide 2021年1月-6月期より
(図1:LINE広告掲載例 )
※お使いのバージョンによって画面のデザインが異なる場合があります
出典:LINE for Business (https://www.linebiz.com/jp/service/line-ads/)
今回は2020年にあったLINE広告の重要アップデートを振り返りたいと思います。
2. 2020年のLINE広告の重要アップデート振り返り
LINE Ads Platform(通称 LAP)からLINE広告へ
2020年1月、これまで「LINE Ads Platform(通称 LAP)」だった名称が「LINE 広告」へと変更※2されました。私を含め「LAP」に親しみがあったマーケターにとっては「LINE広告」への名称変更は、印象的なアップデートだったと思います。この名称変更は各プロダクトの今後のサービス・機能拡大を見据えてのものでした。
※2:LINE for Business 2020年1月14日「一部サービス名称の廃止・変更について」
動画周りのアップデートにより、ブランディング活用しやすく
LINE広告になったことで、以前から可能であったリーチのシミュレーションを立てることに加え、2020年6月には動画再生で最適化をかけることが可能になりました。また、5月にはLINE広告でもニールセンDAR計測※3ができるようになり、ユニークリーチ・他媒体と広告配信を並走した際の横断リーチが計測可能になったことで、LINE広告はブランディング動画の配信にも充分に応えるプラットフォームへと進化を遂げました。
※3:ニールセン デジタル株式会社「デジタル広告視聴率」
LINE公式アカウントのLINE Tagリリースにより、クロスターゲティングの活用幅が広がる
2020年1月、LINE広告では“クロスターゲティング”というターゲティング機能によって、LINE公式アカウントとの連携が可能になりました。(2019年12月より先行してLINEポイントADとの連携が可能)これにより、LINE公式アカウントからのメッセージを開封したユーザーやメッセージ内のリンクをクリックしたユーザーに対し、LINE広告でリターゲティングや類似配信をすることが可能になりました。
(図2:クロスターゲティング)
出典:LINE Business Guide (2021年1~6月期版) (https://www.linebiz.com/system/files/jp/download/LINE%20Business%20Guide_202101-06.pdf)
そして10月、これまでLINE広告でしか活用できなかった “LINE Tag”がLINE公式アカウントでもリリースされたことで、LINE公式アカウントで友だちになっているユーザーのWebサイト上での行動(コンバージョンイベント)が計測可能になりました。さらに11月からは、LINE公式アカウントのLINE Tagによって計測したコンバージョンイベントからオーディエンスを作成することも可能になっています。
この10月、11月の追加アップデートにより、クロスターゲティングの活用の幅がグッと広がりました。例えば、LINE広告で商品を購入したユーザーにLINE公式アカウントでメッセージ配信したり、LINE公式アカウントで友だちになっているユーザーが商品を購入した後にLINE広告を配信、もしくは除外したりなどの配信ができるようになりました。
3. 2021年の注目プロダクトは“クロスプラットフォーム”
昨年を振り返ると、LINE広告は短期間に多くのアップデートがあり、進化を遂げていることが分かると思います。今年2021年は、“クロスプラットフォーム”が強化されるとLINE社は発表しています。
(図3:クロスプラットフォーム構想)
出典:LINE for Business クロスプラットフォーム
(https://www.linebiz.com/jp/service/cross-platform/)
クロスプラットフォームがより強化されていくと、LINEプロモーションスタンプやLINEで応募(旧 LINEセールスプロモーション)などのサービスを横断してデータ分析し、そのデータを認知から獲得までフルファネルの施策で活かすことができるようになります。プロモーションの目的別にユーザーと適切なコミュニケーションを取るためには、クロスターゲティングを最大限活かすことが重要なポイントです。
このクロスターゲティングについては次回の記事にて、詳しくご紹介させていただきます。
(図4:今後想定される活用方法例について)
出典:LINE Business Guide (2021年1~6月期版)
(https://www.linebiz.com/system/files/jp/download/LINE%20Business%20Guide_202101-06.pdf)
4. まとめ
LINE広告は、ユーザーにとって必要な情報を届けるプラットフォームへと、そして企業にとっては収益を最大化させるためのプラットフォームへと日々進化を遂げています。
国内で利用されるSNSの中でも圧倒的なアクティブユーザーを持ち、企業とユーザーをつなぐLINE広告の今後のアップデートにも注目です。
この記事の著者
北島 理子
株式会社アイレップ 2019年入社。メディアプランナー。 幅広い業種のクライアント企業に対して、認知~獲得施策のプランニングや改善提案をおこなうとともに、メディアの最新情報のキャッチアップと社内外への周知による広告配信の最適化を担う。
趣味は旅行・流行りものをチェックすること。
株式会社アイレップ 2019年入社。メディアプランナー。 幅...