【プロトタイプ動画制作とは】 利用意向を最大化させる動画広告はどうやって生まれるの?

2021.04.06

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動画広告に対して「制作費はそれなりにかかるのに、実際に出稿してみないと成果がわからない」という印象を持っている方は多いのではないでしょうか。アイレップではバナーやリスティング広告で長年蓄積してきた、高速PDCAのノウハウを活かしたプロトタイプ動画制作に取り組んでいます。PDCAを回しながら利用意向につながる要素の検証を重ね、広告効果を最大化する動画に磨き上げていく制作手法について解説していきます。

プロトタイプ動画制作とは

動画制作においてよくある悩み

動画広告を実施する際、「プランニング段階で成果につながる訴求が何なのか確信が持てない」「実際に出稿してみないと成果がわからない」といった悩みを抱えているケースは多いことでしょう。不確定要素が多すぎる広告に投資し続けていませんか。

動画広告に関するお悩みでは、大きく二分して「プランニング・制作段階での悩み」と「配信後の悩み」をよく耳にします。それぞれをより細分化すると、下記のような悩みがあるのではないでしょうか。

<プランニング・制作時>
・どのターゲットに、どんな訴求軸を伝えるべきかわからない
・訴求軸、シーン、演出などの各動画要素をどう選択するべきかわからない
・効果が出る動画だけを制作して、なるべく制作費を抑えたい

<配信後>
・いざ配信したが、なにが良かった・悪かったがわからない
・配信成果から、どうネクストアクションにつなげるべきかわからない

本記事では、「プランニング・制作時」の悩みを解消するための、効果が出る動画制作手法「プロトタイプ動画制作」についてご紹介します。

アイレップが提案するプロトタイプ動画制作

プロトタイプ動画制作とは、商品受容要素・商品魅力点・ベネフィット訴求・オファー訴求・コピー表現などの動画構成要素単位に分解し、要素ごとに態度変容(利用意向・購買意向など)につながる勝ち要素を発見してから、1本の動画を制作する手法です。

アイレップは元々、バナーやリスティング広告といった運用型広告領域に強みがあり、長年に渡り高速PDCAを回しながら広告効果を最大化する、といったことを突き詰めてきました。その中で培ってきた、PDCAを回しながら無数の掛け合わせのなかで最も効果的な組み合わせを発見していくという多変量クリエイティブの考え方を動画広告にも取り入れることができるのではないか、という考えのもとで生まれた手法です。

テキストや静止画と比較して情報量が多く、変数が多様な動画で確実に成果を出すには、利用意向に最も効果がある組み合わせを検証し、プランニング段階で広告効果最大化の確立を高めてから制作をする、実際に配信した結果から更にブラッシュアップしていく、といったPDCAを回していくことが非常に大切だと考えています。プロトタイプ動画制作はそういった方法で成功確率の高い動画広告を生み出す手法です。

プロトタイプ動画制作が向いているケース

動画広告で成果を最大化させるためにはプロトタイプ動画制作が最適、とお伝えしてきましたが、多変量で検証をしていく手法となるため、向いているケースと向いていないケースがあります。向いているケースは下記のような場合です。

・競合優位要素が多い場合
・メリットとして謳える要素が多い場合
・送料無料、顧客満足度No1、●年連続○○賞受賞、などオファー要素が多い場合

プロトタイプ動画制作の基本フロー

基本フローは大きく3ステップです。まずはマーケット調査やターゲット調査を行い、商品・サービスやターゲットについて分析していきます。それをもとに、商品受容要素や商品魅力点、ベネフィット訴求など要素ごとに利用意向・購買意向といった態度変容につながる要素の検証をおこない、最も効果的な組み合わせで本番素材を制作するといった流れです。

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(図1:プロトタイプ動画制作の基本フロー )

利用意向・購買意向につながる各要素の検証手法とは

3つの検証手法について

検証手法は3パターンあります。(1)アンケート調査による検証、(2)YouTube配信による検証、(3)地方エリアCMによる検証、の3つです。

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(図2:利用意向・購買意向につながる要素の検証手法3つ)

この中のどの手法を用いるかは、予算・スケジュール・目的に応じて手法を選択していくことが望ましいです。ただし、YouTube配信と地方エリアCMのように動画を用いた検証では、動画に盛り込んだどの要素がよかったのか、演出によるものなのか、などが不透明になるため、実際に態度変容につながった要素が何だったのかを判断することができないデメリットがあります。加えて、テスト配信に必要な期間と素材制作の費用がそれなりに発生してくるため、当社ではアンケート調査を推奨しています。もちろん、YouTube配信ではアクチュアルデータをもとに検証ができるメリットが、地方エリアCMでは特にテレビCMを作りたい場合に同じ視聴環境での検証ができるメリットがありますので、検証で何を重視するのかを明確にし、予算や期間を含めて最適な手法を選択することが望ましいです。

アンケート調査を用いた検証

アンケート調査を用いる場合、どのような検証内容にするかは、明らかにしたい要素・すでに明らかになっている要素が何か、ということによって実施すべき検証種別は異なります。明らかになっている内容のステータスに応じて各検証種別を組み合わせることが大事です。

検証種別は図の1~4のように、大きく4つあります。例えば、興味関心・利用意向につながるベネフィット、商品・サービスの購入重視点・魅力点、オファー要素への受容度など細かい要素を細分化して調べる必要がある場合は1の訴求要素検証を用いますし、ある程度細分化された価値要素が既にある場合は2のコンセプト受容調査で要素の掛け合わせパターンの最適解を探します。これらは「何を言うか=What to say」の検証ですので、合わせて「どのように言うか=How to say」となる表現の検証を3や4の方法を用いて検証するとよいでしょう。

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(図3:アンケート調査での検証種別)

YouTube配信を用いた検証

YouTube配信での検証ステップは図のような流れです。

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(図4:YouTube配信での検証ステップ)

YouTube配信を用いた検証でのポイントは、「指名検索の転換単価(View Through NQ単価)」を用いて勝ちクリエイティブの判断をすることです。これは当社が独自で開発した指標で、指名検索リフトを可視化して検証するスキームを作ったことが非常に大きな価値であると考えています。

地方エリアCMを用いた検証

地方エリアCMでの検証ステップは図のような流れです。

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(図5:地方エリアCMでの検証ステップ)

地方エリアCMを活用する際に重要となるのは、検証エリアの選定です。例えば、指名検索数の波形類似、アプローチ効率が同等、ターゲット比率が同等といった多様な変数を加味して、できる限り条件が同等となるエリアを複数選定することがこの検証方法で最も鍵となります。効果検証では、非配信エリアにおける広告未実施の場合の実績と配信エリアの実績との差分(リフト値)を算出し、クリエイティブの勝ち負けを判断します。

まとめ

ここまでプロトタイプ動画制作の考え方や3つの検証手法について概要をご説明してきました。動画広告は実際に出稿してみないと成果がわからないという課題を持っていらっしゃるケースは多いかと思いますが、PDCAを回しながら利用意向につながる要素の検証を重ね、クリエイティブをブラックボックスにしないことが、広告効果を最大化する重要なポイントです。利用意向を最大化させる動画広告を制作する際、どのように考えていけばいいのかを考える一助になればと思います。

 

この記事の著者

DIGIFUL編集部

「DIGIFUL(デジフル)」は、株式会社Hakuhodo DY ONEが運営する「デジタル時代におけるマーケティング」をテーマにした、企業で活躍するマーケティング担当者のためのメディアです。

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